用 語 |
荒皮性
(あらかわしょう) |
普通の木より早期に幹が荒れる。幹の豪壮さ、古木感は盆栽用として人気があります。
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陰樹
(いんじゅ) |
日陰のほうが育ちが良い、または日陰に強い。 針葉樹の多くの幼木は、耐陰性に富みます。 この性質を利用して、屋内の緑化に最適です。 植物のほとんどは日当たりがよく、風通しのよいのは言うまでもないですが、すべてその条件を満たす場所ばかりあるとは限りません。 日陰地には日陰に強い樹種を選びましょう。日陰に強いものはツガ、ヒノキ、アスナロ、スギ、マキ、カヤ、イチイ類などがあります。 |
岩石性
(がんせきしょう) |
荒皮性の一種で、樹皮が固い岩石状になるもの。特に針葉樹の場合、剛毅な魅力を表します。 |
気根
(きこん) |
空気中に枝や幹から露出した根(盛り上がり)。 |
亀甲性
(きっこうしょう) |
荒皮性の一種で、樹皮が亀の甲のような割れ目をもち、固く着いているもの。黒松にもっとも顕著に表れる。 |
原種(げんしゅ)
亜種(あしゅ)
変種(へんしゅ)
品種(ひんしゅ)
園芸品種(えんげいひんしゅ)
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原種 人間が改良を加えない、まったく天然のままのもの。庭木の主木としての地位が高い。
亜種 同じ種でも長い間、分布地域が離れていて微妙に特性が変わってきたもの。変種ほど変異しないもの
変種 同じ種のなかで起きた変異(変わり種)で独自の分布域を持つ。
一覧表では亜種、変種を特に区別しないで変種としております。
品種 同一種だが形態や性質が異なり原種や変種から変異して分離されたもの。
園芸品種 改良を加えて、いいとこ取りして園芸化したもの。
品種と園芸品種は異なる意味ですが、一覧表では品種、園芸品種を特に区別しないで単に品種としております。 |
叢業
(そうぎょう) |
枝が地中からでるもの。 |
舎利
(しゃり) |
幹の一部の樹皮がむけ、白骨のようになったもの。盆栽に古色を与えるため、彫刻により人工的に作ることもある。
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神
(じん) |
樹頂または枝の先端の樹皮がむけ、木質部が露出したもの。古色環境の厳しさを表現。
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針葉樹
(しんようじゅ) |
裸子植物(胚珠が子房に包まれず、露出状態にあるもの。種皮が裸であるもの) の球果目のことをいいますが、一般に葉の形から、広くて扁平な葉を持つものを広葉樹、針状や鱗片状の葉を持つものを針葉樹といいます。世界には球果目、イチイ目を併せて7科(マツ・ナンヨウスギ・イヌガヤ・マキ・コウヤマキ・ヒノキ・イチイ)の針葉樹があります。これらを盆栽界では松柏類とよんでいます。スギ科はヒノキ科に統合された。 |
樹形
(じゅけい) |
自然にできる樹の形。図は自然樹形です。剪定することで、思い思いの樹形に仕立てることもできます。
自然樹形の特徴
立性(たちせい) (たちしょう) 幹や枝が上がに伸びていくもの、ほとんどがこれに当てはまります。
枝垂性(しだれせい)(しだれしょう)枝が垂れ下がるもの、独特の雰囲気をかもし出す。
匍匐性/這性(ほふくせい/はいせい)(はいしょう)枝が立たず横に這うように伸びるもの。グランドカバーに向く。支柱で立たせると幹が立ち、枝は垂れ下がり独特の雰囲気をかもし出す。
当園ではこれらを「しょう」で呼でいます。
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樹 形
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狭円錐形 |
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円錐形 |
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広円錐形 |
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円柱形 |
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卵状円錐形 |
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円筒形 |
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枝垂れ形 |
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盃状形 |
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球形 |
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半球形 |
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匍匐形 |
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葉 形
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性
(しょう) (せい) |
園芸用語で性をせいやしょうと違う読み方をすることがあります。
性(せい)はその植物が本来持っている性質。 這性(はいせい)、匍匐性(ほふくせい)、立性(たちせい)、枝垂性(しだれせい)等。
性(しょう)は持って生まれた性質。生まれた時の性質。 荒皮性(あらかわしょう)、錦性(にしきしょう)、八房性(やつふさしょう)等。
「せい」や「しょう」を区別なく呼ぶこともあります。当園ではこれらをほとんど「しょう」で呼でいます。
「せい」語尾で名詞の下につくもので、その植物の性質、傾向を示すもの。耐暑性(たいしょせい)、耐寒性(たいかんせい)、耐潮性(たいちょうせい)等、富む(強い)、劣る(弱い)で表しています。 |
剪定
(せんてい) |
樹形の基礎を作り、樹形を整え維持するために、芽を摘み幹や枝を切ること。成長が早く枝葉が密生した樹種などは、芸術感覚で樹形を作る楽しみ方もある。また剪定しなくても自然にまとまった樹形になるものもあります。これらは剪定を省力化できます。 |
耐寒性
(たいかんせい) |
寒さに対する抵抗性をいいます。一覧表は強~中~弱の3段階に分けてあります。「中」程度までは、当地方での屋外での冬越しは可能です。「弱」は、当地方での屋外での冬越しは不可能です。冬期は屋内に入れて管理してください。 |
対性
(たいせい) |
枝葉が一筋の反対側に一対としてついていること。交互につくものは互生。 |
徒長枝
(とちょうし) |
樹木の枝の部分的な名称で急速に伸びて他の枝とのつり合いを乱すもの。必要な場合(その枝を使って樹形をつくる。幹を太らかす)以外は、早めに剪定する。
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錦性
(にしきしょう) |
樹皮が荒々しく高く盛り上がること。
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日照
(にっしょう) |
日照時間(太陽光の当たっている時間)のことで、植物の生育に重要です。一覧表は日(日当たり)~半日(半日陰)~陰(日陰)の3段階に分けてあり、日照時間でいうと、日当たりは半日以上、半日陰は半日程度、日陰は半日以下となります。これは、「最低限必要と思われる日照時間」で、日当たりの良いことに越したことはないでしょう。針葉樹のほとんどの幼木は日陰でも育ちますが、成長するにしたがって太陽光を好むようになります。また陰樹とされている樹種でも日当たりには慣れてきます(ただし、ある程度成長して樹勢のあるもの、幼木のうちは日負けして枯れることがある)。陽樹は日陰には慣れることはなく、樹性を落とすだけです。 |
斑入り
(ふいり) |
葉に黄色や、白色の模様が入る物。黄斑系は日射が良いと鮮やかな色になる。白斑系は日射が強すぎる葉焼けをおこす傾向にありますので、半日程度で管理します。
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匍匐性・這い性
(ほふくせい・はいせい)
(ほふくしょう・はいしょう)
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地面をはってのびるもの。盆栽界では這い性と呼ぶ。グランドカバーに最適。立ち性仕立てとして使う場合は、支柱を立てて誘引すると側枝が下垂した立ち性の姿になり独特の雰囲気をかもし出す。
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八房性
(やつぶさしょう) |
一般に多芽性を意味する。普通種に比べ 矮化性がでていて枝葉が細密になり不特定の発生が多い。樹形を作る条件が良いので盆栽に人気がある。 |
陽樹
(ようじゅ) |
太陽光を好むもの、日陰では育ちにくいもの。陽樹の樹種を日陰地に植えると樹勢が落ち、枯れる場合もあります。代表的な陽樹には赤松・黒松系があります。 |
用途
(ようと) |
その木のもつ特性にあった使い方。一覧表の用途は一般的な使い方で、管理、工夫しだいではいろいろな使い方もできます。
庭木(にわき)
庭に植える木、庭に植えてある木
植木 (うえき)
植木材料として作った木。自然には多種多様な木が生育していますが、これらの木を掘りとって移植しても、なかなか活着しにくいものです。また自然のものを掘ることは禁じられています。そこで苗木から畑土で作り、根切りなどをして根を作り、庭や鉢に植えやすいようにしてあります。
盆栽 (ぼんさい)
自然の風景美を植物を用いて、盆上に小さく再現させたもの。盆とは、ものをのせるために作った浅くて小さな道具で、「ここでは浅鉢をさし、深鉢と区別しました」。盆栽用として特定した樹種はありません。すべての樹種が盆栽にできます。ただし、根が粗いものや、自然美を作りにくなどといった樹種は敬遠されています。一覧表は、一般に作られている人気のある樹種をあげております。
BONSAIは今や世界の共通語になっており、日本の伝統的な文化が大いに理解され、海外ではご婦人方にも大変な人気を博しています。
鉢物
(はちもの)
深鉢やコンテナに植えること。広い庭でなくても狭い空間で、鉢植えならば身近なところに置いて楽しむことができます。浅鉢より根の空間を広くできるので、管理は浅鉢より省力できます。一覧表は、葉色が美しいもの、樹形が独特な姿をして楽しませてくれるもの等をあげております。
生垣(いけがき)
塀を樹木などを利用して作ること。生け垣の利点として、安い費用で自分で楽しみながら作れることと、自然の緑を身近で楽しめることです。ただ、絶対条件として、刈り込みを怠らないことがあげられます。生け垣に向く樹木は強健で刈り込みによく耐え、下枝が枯れないことです。常緑樹は一年中葉をつけているので、目隠しを目的とした生け垣に向きます。
列植(れっしょく)
並べて植えること。生け垣も列植といえますが、「ここでは、生け垣は隙間無く植えるのに対し、ある程度の間隔をおいて植えることいいます」。樹木の並ぶ景観は素晴らしいといえるでしょう。一覧表は樹高がそれほど高くならないで、整った自然樹形を作る樹種をあげております。
グランドカバー
地面を這うこと。グランドカバーは、主に殺風景な景観を緑で覆う、雑草が生えないようにする。土の流出を防ぐといった目的に利用されます。匍匐性の樹種は枝が地面を這いつくばって伸長し、盃状性の種種は枝が斜めに伸長して自然と地表を覆うのでグランドカバーに最適です。
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矮化(わいか)
矮性(わいせい) |
矮化 植物が種々の原因で小さくなること。突然変異でなることもありますが、ほとんどが品種改良で作られます。
矮性 小さいまま成熟して、それ以上成長しないこと。
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